治療方法
このページでは慢性骨髄性白血病(CML)の治療方法や病型・分類、免疫力向上に効果的といわれる米ぬか多糖体について紹介します。
慢性骨髄性白血病(CML)の治療法について
慢性期
たいていの場合は慢性期に診断され、自覚症状はほとんどありません。この病期に治療を行わなければ数年で急性転化期まで進み、治療が効きにくくなります。慢性期に行う治療は、病期を移行期・急性転化期へと進めないことが目的です。
分子標的治療
慢性骨髄性白血病(CML)の原因となるチロシンキナーゼの働きを阻害する「分子標的治療薬」を用います。これにより、白血病細胞の増殖を抑えることが可能です。分子標的治療薬は白血病細胞だけ狙うので、化学療法よりも副作用が少ないというメリットがあります。そのため、初診時に慢性期であれば分子標的治療を行います。
支持療法
支持療法とは、白血病の症状や治療に伴う副作用・合併症の予防・軽減のために行う治療のことです。白血病を直接治療するものではありませんが、スムーズに治療を進めていくために重要な位置を占めます。
白血病治療を進めていくと、だんだんと白血球が減少し、感染症にかかりやすくなります。そうならないよう感染しやすい口の中や気道のケア、抗ウイルス薬や抗真菌薬を投与。また、赤血球や血小板も少なくなるため、貧血や血小板減少に対する輸血・血液製剤を行うこともあります。
白血病治療は長期間にわたるため、精神的サポートも含めた治療を行うのが特徴です。
移行期
慢性期から急性転化期になる間の病期です。慢性期には効果を発揮した分子標的治療薬も、移行期に差し掛かると効きにくくなります。
分子標的治療薬の変更
慢性期から移行期へ進んだ場合には、分子標的治療薬を増量したり種類を変えたりするなどの治療を行います。薬物療法の結果にもよりますが、この頃から同種造血幹細胞移植(自分の造血幹細胞を保存し、強い化学療法のあとに戻す治療)ができるかどうかを検討します。
急性転化期
急性転化期に差しかかると、急性白血病に似た症状が現れます。この病期から、急性白血病と同様の化学療法を併用するようになります。
化学療法
抗がん剤を使った治療法です。抗がん剤によって白血病細胞を減少させ、肥大したすい臓を小さくします。多くの場合、分子標的治療と併用されます。
造血幹細胞移植
強力な化学療法や放射線照射によって骨髄中の造血幹細胞を死滅させ、造血幹細胞を移植する治療法です。造血幹細胞を移植するため、慢性骨髄性白血病が治癒する可能性がある唯一の方法です。病期が進行し、急性転換期に移行した患者に行われることがほとんどです。
WHO分類による慢性骨髄性白血病の病期分類
慢性期 | 以下の移行期,急性芽球転化期を満たさないもの |
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移行期 | 以下のいずれかひとつに該当するもの ・末梢血あるいは骨髄における芽球割合:10~19% ・末梢血における好塩基球割合:≧20% ・血小板数:治療に無関係の血小板減少(<10,000/μL) 治療が奏効しない血小板増加(>1,000,000/μL) ・白血球数および脾腫:治療が奏効しない持続する白血球増加(>10,000/μL) ±持続あるいは増強する脾腫 ・染色体異常:付加的な染色体異常の発現 |
急性転化期 | 下記のいずれかひとつに該当するもの ・末梢血あるいは骨盤における芽球割合:≧20% ・髄外浸潤:髄外病変の出現 骨髄生検標本で芽球の大きな集積像を認める |
NK細胞を活性化させる米ぬか多糖体とは
慢性骨髄性白血病の治療と併用することで効果が期待できる「米ぬか多糖体」という成分が、近年注目されています。
米ぬか多糖体は、NK(ナチュラルキラー)細胞やマクロファージなどを活性化させて免疫調整を行い、副作用を軽減させる働きがあるといわれており、がんの治療に伴う副作用の緩和効果が期待できる(※1)成分です。寛解を維持する目的で免疫力アップの方法を模索している方は、この機会にチェックしてみてみてはいかがでしょうか。
免疫力アップや抗がん剤の副作用抑制
注目の成分「米ぬか多糖体」について詳しく見る
【参照元】※1:米ぬか多糖体免疫研究会「NK細胞の活性抗がん作用」(https://rbsnuka.com/)