骨髄異形成症候群(MDS)
このページでは骨髄異形成症候群の基礎知識や減ってしまった正常な白血球をサポートし免疫力アップに効果が期待できる物質の米ぬか多糖体についてまとめています。
骨髄異形成症候群(MDS)とは?
骨髄異形成症候群(こつずいいけいせいしょうこうぐん)とは、血液を作る造血幹細胞に異常が生じ、正常な血液が作られにくくなる病気で、60代以上の高齢者に多い疾患です。
血液中の赤血球、血小板、白血球のうちのどれかや全ての形成異常が現れ、さまざまな症状が出ます。
どの細胞に異常が生じたかによって症状は異なり、また複数の症状を同時に自覚することも。このように、幅広い病気(症状)が集まっていると考えられていることから、「症候群」と呼ばれています。
FAB分類とWHO分類における骨髄異形成症候群(MDS)
骨髄異形成症候群の分類は、以前はFAB分類が使われていましたが、現在は2008年にFAB分類を改定したWHO分類で特徴ごとに分けられています。
骨髄異形成症候群のWHO分類
RA:不応性貧血 | 液中の芽球割合:1%未満 骨髄中の芽球割合:5%未満 |
---|---|
RN:不応性好中球減少症 | 血液中の芽球割合:1%未満 骨髄中の芽球割合:5%未満 |
RT:不応性血小板減少症 | 血液中の芽球割合:1%未満 骨髄中の芽球割合:5%未満 |
RARS:環状鉄芽球を伴うRA | 血液中の芽球割合:1%未満 骨髄中の芽球割合:5%未満 |
RCMD:多血球系異形成を伴う不応性血球減少症 | 血液中の芽球割合:1%未満 骨髄中の芽球割合:5%未満 |
RAEB-1:芽球増加を伴うRA-1 | 血液中の芽球割合:5%未満 骨髄中の芽球割合:5~9% |
RAEB-2:芽球増加を伴うRA-2 | 血液中の芽球割合:5~19% 骨髄中の芽球割合:10~19% |
MDS-U:分類不能MDS | 血液中の芽球割合:1%未満 骨髄中の芽球割合:5%未満 |
5q-syndrome:5q-症候群 | 血液中の芽球割合:1%未満 骨髄中の芽球割合:5%未満 |
RA:不応性貧血 | 赤血球のみの異常 |
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RN:不応性好中球減少症 | 白血球のみの異常 |
RT:不応性血小板減少症 | 血小板のみの異常 |
RARS:環状鉄芽球を伴うRA | 環状鉄芽球が増えている |
RCMD:多血球系異形成を伴う不応性血球減少症 | 複数の細胞において10%以上の異形成がある |
RAEB-1:芽球増加を伴うRA-1 | 芽球が増加している |
RAEB-2:芽球増加を伴うRA-2 | |
MDS-U:分類不能MDS | どれにも該当しない |
5q-syndrome:5q-症候群 | 5番染色体に「5q-」という異常が見られる |
このように、赤血球、白血球、血小板それぞれに異常をきたしているだけではないことが分かります。複数の細胞や全ての細胞の異常、芽球(分化前の未成熟な細胞)の増加が見られるかどうか、どれにも当てはまらないもの、染色体の異常、などにより骨髄異形成症候群は9つに分類。それぞれが違った特徴を持っています。
骨髄異形成症候群(MDS)治療の流れ
骨髄異形成症候群の治療の流れを見ていきましょう。
- 診察
自覚症状や困っていること、既往歴などを医師に相談してどのような検査をするか決めます。 - 検査
骨髄異形成症候群の検査は血液検査と骨髄検査です。血液中の細胞の状態や、臓器の機能に問題は無いか、骨髄中の芽球の割合、染色体の異常などが無いか確認。その後、病状や病名が医師から告げられます。 - 治療方針を固める
まずは、病状が抱えるリスク分類がおこなわれ、その後本人の年齢や全身の状態、ライフスタイルなどを考慮した治療方針が固められます。支持療法、化学療法、造血幹細胞移植が主な治療の種類。リスク分類とは、病状が軽いのか重いのかといった違いです。
貧血や出血、発熱が続くといった自覚症状が現れた時は、病院へ行くことをおすすめします。早めの治療開始で、リスクを低減させることが可能です。
骨髄異形成症候群(MDS)の原因
根本的な原因は不明
骨髄異形成症候群の原因は、造血幹細胞の異常です。しかし、なぜ異常をきたしてしまうのか根本的な原因は医療技術が発達した現代でも不明。何らかの理由で造血幹細胞を作るDNAに傷がつき、変異した細胞が増えることで発症するのではないかと考えられています。
DNAが傷付く原因はさまざまですが、過去に放射線を浴びたことがある方や抗がん剤治療を受けた方が発症することもあり、ガンや白血病の治療歴のある方は、寛解後も注意する必要がありそうです。
免疫力を高めることが重要
骨髄異形成症候群(MDS)のはっきりした原因がわからない以上、自分自身の免疫力を高めることが重要になってきます。免疫力には、がんをはじめとする様々な病気の発症を防ぎ、その症状を緩和する働きがあるのです。
免疫力アップのためには、生活習慣の工夫や、サプリメントの摂取などが有効。特にサプリメントは、体調の良くない人や忙しい人でも手軽に取り入れられる方法としてオススメです。最近はNK細胞の活性化が報告されている成分など、免疫力アップが期待できるサプリが登場してきています。興味のある方は、ぜひ一度チェックしてみてください。
骨髄異形成症候群(MDS)の症状
骨髄異形成症候群の症状は、どの血液細胞に異常があるかによって変わってきます。
- 赤血球に異常がある場合
貧血を起こし、めまいやだるさ、動機、息切れの症状が現れます。 - 血小板に異常がある場合
血が止まりにくくなったり、出血しやすくなります。鼻血や点状出血と言った症状が出るでしょう。 - 白血球に異常がある場合
免役機能が低下し、感染症にかかりやすくなったり発熱が続いたりします。
骨髄異形成症候群の分類に合わせ、これらの症状はバラバラに出ることもあれば複数の症状が一緒に出ることもあります。
骨髄異形成症候群(MDS)の治療法
骨髄異形成症候群の治療法は主に3つです。しかし、分類により他の治療法が検討されることもあります。
- 支持療法
合併症や副作用予防のためにおこなう療法です。赤血球や血小板を輸血したり、免疫力低下に備えて抗生物質を投与したりします。また、不安を取り除くメンタルケアも支持療法です。 - 化学療法
薬剤を用いた治療です。薬剤を使って体内に増えてしまった芽球を破壊して減らしていきます。低リスクの場合は抗造血器悪性腫瘍剤を投与。高リスクの場合は抗がん剤を投与します。 - 造血幹細胞移植
型の合うドナーの造血幹細胞を移植する治療法で、骨髄異形成症候群を治癒できる唯一の方法と言われています。
しかし、移植前の前処置として大量の抗がん剤を使用すること、移植した造血幹細胞が定着するかどうかがわかならい、といった非常にリスクの高い治療法です。主治医とよく話し合いきちんと理解したうえで移植するかどうか決めましょう。
骨髄異形成症候群(MDS)の合併症
骨髄異形成症候群の最も懸念される合併症は白血病化です。なりやすいのは、急性骨髄性白血病。特に高リスクと診断された方の移行が多く見られます。
白血球の量が減っている場合は、感染症への感染リスクが高くなることも。他にも、赤血球を補給する目的で行われる輸血によって、鉄過剰症を発症しやすくなります。
また、治療中の副作用による体力の低下や食欲不振と言った自覚症状のあるものから、粘膜障害、臓器障害などの自覚症状を伴わないものもあるため、経過の観察のための通院を怠らないようにしましょう。
骨髄異形成症候群(MDS)の再発
骨髄異形成症候群が再発しやすいのは、造血幹細胞移植の前処置で寛解に至らなかった場合や治療の強度を落とした場合、染色体に異常がある場合などです。
そういったケースで、再発してしまうリスクが高まります。また、造血幹細胞移植後に再発したときは、造血幹細胞を再移植しなければならないのですが副作用が強く出てしまう可能性があるため、ドナーのリンパ球を輸血して様子を見る治療を受けられる場合があります。
骨髄異形成症候群(MDS)だと診断されたときにできること
骨髄異形成症候群のうち、白血球に異常をきたしてしまう場合は免疫力の低下が問題となります。普段は何ともない細菌やウイルスでも、感染してしまうリスクが上がってしまうのです。
そうならないためには、普段から免疫力を上げる工夫が必要。食事や軽い運動、温熱療法といったものからサプリメントまで免疫力を上げる方法はさまざまです。
その中で今注目されているのが、米ぬか多糖体という成分。免疫力を上げる(※1)と言われているため、免疫系の疾患のサポート役として米ぬか多糖体のサプリメントを選ぶ方が増えているのだとか。治療後の予防策として、または病気にかかる前の対策として米ぬか多糖体を摂取してみてはいかがでしょうか。
骨髄異形成症候群治療の助けになる
注目成分「米ぬか多糖体」とは?
【参照元】※1:米ぬか多糖体免疫研究会「NK細胞の活性抗がん作用」(https://rbsnuka.com/)